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“結束力”で掴んだ甲子園 横浜高の前主将、アクシデント乗り越えた仲間との絆
“結束力”で掴んだ甲子園 横浜高の前主将、アクシデント乗り越えた仲間との絆
『結束力』と書かれたチームTシャツを手にした横浜・玉城陽希主将【写真:大利実】 2年の夏に起きたアクシデント…練習に参加できなかった時期も今夏の甲子園で、選手宣誓の大役を務めた横浜高校の前主将・玉城陽希。宣誓では、「これまで怪我で思うように野球ができず、グラウンドにさえ立てない時期もありました。また、チームをどうまとめていくかと悩むこともありました」と口にした。2年秋の大会後、キャプテンはグラウンドから離れざるをえない苦しい状況に置かれていた――。 2年夏、保土ヶ谷球場で行われた神奈川大会3回戦の横浜対神奈川商工。ファーストを守っていた玉城は、フェンス際のファウルフライに体ごと突っ込み、フェンスに激突した。 この時はすぐに起き上がり、試合に復帰したが、数日後、再びアクシデントが起きた。守備練習で打球を追った時にランナーと激しく接触。短期間に2度、頭部に激しい衝撃を受けたことで、しばらくしてから脳震盪の症状が出るようになった。夏の甲子園や秋の県大会は、薬を飲みながらプレーしていたが、それ以降は治療に専念した。 「普通に生活している中でも目まいの症状が出たり、頭が痛くて朝起き上がることがで ...
「伝統を汚してはいけない」 横浜高元主将・玉城陽希が重圧と闘った“最後の夏”
「伝統を汚してはいけない」 横浜高元主将・玉城陽希が重圧と闘った“最後の夏”
横浜・玉城陽希主将【写真:荒川祐史】 高校野球を引退した今、玉城陽希は練習を続けながら後輩を応援する日々この夏、神奈川代表として2年連続で甲子園の土を踏んだ横浜高校。プレーと言葉でチームを引っ張り続けたのが、甲子園で選手宣誓も務めた玉城陽希だった。村田浩明監督が「玉城がいなければ、チームは成り立たなかった」と絶大な信頼を寄せたキャプテンは、いかにして仲間を甲子園に導いたのか――。 9月中旬、学食のテラスに現れた玉城の髪型は、丸刈りからさわやかな短髪に変わっていた。平日は野球部の練習に参加し、秋の大会ではスタンドで後輩を応援する姿があった。 「高校3年間で一番思い出すのは、3年夏の決勝です。東海大相模にサヨナラ勝ち。最後、萩(宗久)がライト前に打って、二塁から岸本(一心)がホームに還ってくる場面は、これ以上ないぐらいのスローモーションで頭の中に残っています」 サヨナラヒットを放った萩は2年生。打席に入る前、村田監督から「思い切り振らせてこい」と指示を受け、萩に声をかけに行った。 「萩はあまり当たっていなかったんですけど、練習でバットを振っていたのを間近で見ていました。先輩とプレーする重圧 ...
名門・横浜高が実施した北海道・紋別合宿 2年生中心で行った意義、主将が語る収穫
名門・横浜高が実施した北海道・紋別合宿 2年生中心で行った意義、主将が語る収穫
紋別山での横浜高の集合写真【写真提供:横浜高野球部】 村田監督「チームの一体感を築く狙いがありました」今夏に続く2季連続の甲子園出場を目指す横浜高校。秋季神奈川大会では小田原、金沢、武相、三浦学苑をコールドで下し、ベスト4進出を果たした。甲子園を経験した新主将の緒方漣、エースの杉山遥希を軸に、秋にレギュラーを獲得した強打の捕手・椎木卿五、シュアなバッティングが光る荻原晴ら新戦力も台頭し、一戦ごとに力をつけている。 チームのスローガンは「想い・繋ぐ・団結」。新チーム発足時、村田浩明監督がグラウンドにあるホワイトボードに記した。横浜の歴史を築いた先輩たちの想いを繋ぎ、団結心を持って、戦い抜く。目標は夏の神奈川3連覇、そして日本一である。 目標を果たすためのはじめの一歩として、8月26日から30日まで横浜にとっては初となる「紋別合宿」が行われた。北海道紋別市主催の行事で、昨年も実施される予定だった。しかし、コロナ禍の影響で中止になった経緯がある。紋別市のホームページには「横浜高校野球部を招待し、紋別高校野球部との練習試合が開催されます!」と題し、5日間の詳細日程が公開されるなど、地元の人々も ...
期限まで約2週間…プロ志望届未提出の高校生は? U18メンバー残り18人に注目
期限まで約2週間…プロ志望届未提出の高校生は? U18メンバー残り18人に注目
東海大菅生・小池祐吏、近江・山田陽翔、大阪桐蔭・松尾汐恩(左から)【写真:小林靖、上野明洸、中戸川知世】 U18代表20選手のうちすでに提出したのは森本と浅野のみ高校日本代表「侍ジャパン」が出場していた「第30回 WBSCU-18ベースボールワールドカップ」(米フロリダ・サラソタ)は日本の3位で幕を閉じた。多くの有望株たちが輝きを見せた中、10月20日にはドラフト会議が待っている。同大会に出場した20選手のうち、すでにプロ志望届を提出しているのは2選手のみ。ここではまだプロ志望届を提出していない高校生の有望選手をみてみる。 U-18代表の中で提出しているのは森本哲星投手(市船橋)と浅野翔吾外野手(高松商)のみだが、注目選手は多くいる。投手では主将を務めた山田陽翔投手(近江)や、ベストナインにあたる「オールワールドチーム」入りを果たした川原嗣貴投手(大阪桐蔭)、さらに生盛亜勇太投手(興南)や吉村優聖歩投手(明徳義塾)らもスカウトの注目を集める。 野手では“大阪桐蔭組”が未提出だ。こちらも「オールワールドチーム」に選出された松尾汐恩捕手、伊藤櫂人内野手、海老根優大外野手と“馬淵ジャパン”を ...
神奈川屈指の右腕がポーカーフェイスを崩した日 涙を流して感謝を表した“恩人”
神奈川屈指の右腕がポーカーフェイスを崩した日 涙を流して感謝を表した“恩人”
桐光学園のエース針谷隼和【写真:大利実】 春の神奈川大会覇者・桐光学園は夏、5 回戦で藤沢翔陵に敗れた横浜の優勝で幕を閉じた 2022 年夏の高校野球神奈川大会。取材を通じて、多くの球児の涙を目にしてきた。勝者の涙もあれば、敗者の涙もある。試合後からずっと泣いている選手もいれば、取材中に悔しさが溢れ出る選手もいた。流した涙には、どんな想いが詰まっていたのか――。 今年の春季神奈川大会で横浜や桐蔭学園に完投勝利を収め、優勝投手になった桐光学園のエース針谷隼和(はりがい・はやと)。この夏は好投手のひとりとして注目を集めていたが、5 回戦で藤沢翔陵に延長 14 回(13 回からタイブレーク)の熱戦の末に敗れた。 10 回途中からマウンドに上がると、13 回まで 5 安打 3 四死球 1 三振 2 失点。自信を持っていたストレートを痛打される場面もあり、春のようなピッチングがなかなかできなかった。 試合後の取材では、悔しさを押し殺すようにして、淡々と言葉をつないだ。 「『自分が抑える』と思ってマウンドに上がったんですけど、ストレートを打たれてしまって、自分のストレートはまだまだだったんだなと実 ...
初優勝の仙台育英、歴代ベストナインは? 由規、平沢ら甲子園で躍動、現役選手も多数
初優勝の仙台育英、歴代ベストナインは? 由規、平沢ら甲子園で躍動、現役選手も多数
BC 埼玉・由規、ロッテ・平沢大河【写真:新保友映、福谷佑介】 現役ではロッテの西巻賢二、平沢大河、ソフトバンクの上林誠知らが出身第 104 回全国高校野球選手権大会は 22 日、決勝戦が行われ仙台育英(宮城)が下関国際(山口)を 8-1 で下し、悲願の初優勝を飾った。仙台育英は多くのプロ野球選手を輩出してきた名門ながら、夏の甲子園ではこれまでに 2 度の決勝で跳ね返されていた。ここでは初優勝を記念して、歴代の名選手たちをベストナイン形式で紹介したい。 先発投手では金村曉ら好投手が数多くいるが、由規(佐藤由規)が最も記憶に残るだろう。2007 年大会で当時の最速記録を更新する 155 キロをマークし、ヤクルトにドラフト 1 位で入団。故障と戦いながらも現役を続け、32 歳となった現在も BC リーグの埼玉武蔵で選手兼任コーチを務める。中継ぎで選出した矢貫俊之は、高校時代には公式戦に登板する機会がなかったが、大学、社会人を経て日本ハム、巨人で通算 121 試合に登板した。 捕手は鈴木郁洋、新沼慎二ら多くがプロ入りしている。特に 1964 年の夏の甲子園に出場した加藤俊夫は、日本ハムなど ...
初優勝の仙台育英にOB由規「後輩達を誇りに」 現地観戦で喜び「生で見れてよかった」
初優勝の仙台育英にOB由規「後輩達を誇りに」 現地観戦で喜び「生で見れてよかった」
BC リーグ埼玉武蔵・由規【写真:新保友映】 ソフトバンクの上林誠知、ロッテの平沢大河、西巻賢二も祝福のメッセージ夏の甲子園で東北勢として初優勝を果たした仙台育英(宮城)に、プロ野球の世界に進んだ OB 選手たちから続々と祝福のメッセージが届いている。ヤクルト、楽天で活躍し、現在は BC 埼玉武蔵で選手兼任コーチを務める由規は「OB として後輩達を誇りに思います」と、自身のツイッターに投稿した。 2007 年の夏の甲子園で当時の最速記録を更新する 155 キロをマークした由規だが、2 回戦で敗退。自身が果たせなかった悲願を見届けるために現地観戦していたよう。「東北の悲願仙台育英優勝おめでとう! OB として後輩達を誇りに思います 感動をありがとう 生で見れてよかった」と投稿している。 また、ソフトバンクの上林誠知外野手、ロッテの平沢大河内野手、西巻賢二内野手も球団を通じて祝福のコメントを寄せている。3 人のコメント全文は以下の通り。 ○ 上林誠知(ソフトバンク) 「ありがとうの一言です。決勝も後輩たちの頑張りを見て感動をもらいました。夏を勝ち続けるためには投手が大事だと自身でも高校時代 ...
下関国際・坂原監督、涙のナイン称える 「下関に覚悟を持ってきてくれてありがとう」
下関国際・坂原監督、涙のナイン称える 「下関に覚悟を持ってきてくれてありがとう」
決勝で敗れ涙を流した山口・下関国際ナイン【写真:共同通信社】 「子どもたちが可愛くて。可愛い子どもたちが泣いている姿を見て泣いてしまった」第 104 回全国高校野球選手権大会は 22 日、甲子園で決勝戦が行われ下関国際(山口)は 1-8 で仙台育英(宮城)に敗れ、初優勝はならなかった。試合後、準優勝に終わった坂原秀尚監督は「よくぞここまで選手たちが戦ってくれた」と語った。 この日もエース左腕・古賀康誠投手(3 年)が先発。3 回まで無失点に抑えていたが 3 回に先制を許し、4 回も 2 点を失い降板。4 回途中からマウンドに上がった仲井慎投手(3 年)も 7 回に満塁ホームランを浴びるなど 5 失点と仙台育英打線に捕まった。 山口県勢、64 年ぶりの優勝を逃したが、今春の選抜王者・大阪桐蔭や準優勝・近江を撃破するなど学校の歴史を変える大躍進を見せた。惜しくも優勝を逃したが坂原監督は「ウイニングボールどころか、それより大切なものを貰ったので十分です。彼らと過ごした 2 年半です」とナインを称えた。 試合後はベンチ前に整列したナインたち一人一人に声をかけ労い、閉会式では準優勝の盾を手にする ...
初優勝の仙台育英に楽天・田中将大がメッセージ「おめでとう」 自身も2年時に全国V
初優勝の仙台育英に楽天・田中将大がメッセージ「おめでとう」 自身も2年時に全国V
楽天・田中将大【写真:荒川祐史】 「下関国際、仙台育英の皆さんは一番長い夏を過ごした」夏の甲子園で東北勢として初優勝を果たした仙台育英(宮城)に、楽天の田中将大投手が早速祝福メッセージを送った。22 日に行われた決勝戦で、8-1 で下関国際(山口)を下した直後に自身のツイッターで「仙台育英学園高校の皆さん優勝おめでとうございます」とつぶやいたもの。 仙台育英の宮城野校舎は、楽天が本拠地とする楽天生命パークのすぐ裏手にある。また田中自身、駒大苫小牧(北海道)の一員として 2005 年夏の甲子園で優勝。翌 2006 年は準優勝に終わったものの、引き分けた決勝と再試合を戦う濃密な日々を過ごしている。 ツイートは「下関国際、仙台育英の皆さんは 1 番長い夏を過ごしたことになります。最後の最後までお疲れ様でした!」と続いている。誰よりも長い夏を過ごした田中将ならではのメッセージだった。 (Full-Count 編集部)
悲願の東北勢初V、仙台育英・須江監督は万感の涙 「100年開かなかった扉が開いた」
悲願の東北勢初V、仙台育英・須江監督は万感の涙 「100年開かなかった扉が開いた」
夏の甲子園初優勝を果たした宮城・仙台育英【写真:共同通信社】 春夏通じ 4 回目の挑戦で初優勝、東北勢初の快挙第 104 回全国高校野球選手権は 22 日、甲子園球場で決勝戦を行い、仙台育英(宮城)が下関国際(山口)を 8-1 で下し、東北勢として初優勝を飾った。試合後、仙台育英の須江航監督は「宮城の皆さん、東北の皆さんおめでとうございます」と目に涙を浮かべながら話した。 仙台育英は 1989 年の夏、2001 年の春、2015 年夏に続く 4 度目の決勝で、ついに春夏通じて初めての頂点に立った。 試合後の須江監督は、グラウンドでのインタビューで目に涙を浮かべ、万感の表情。「100 年開かなかった扉が開いたので、多くの人の顔が浮かびました」とこの優勝の意義を語った。「準決勝に勝った段階で、たくさんのメッセージを頂いていたので、それに応えられて何より」と言葉をつむぐ。 また、今年の 3 年生は新型コロナウイルスの感染が広がった 2020 年の春に入学してきた。「入学どころか中学校の卒業式もちゃんとできなくて、僕たちが過ごしてきた高校生活と違う。青春って密なのに『ダメだダメだ』と言われて、 ...